『実るほど頭を(こうべ)垂れる稲穂かな』
このような風景を見ると、何故かこの言葉が頭に浮かんでくる。
最近の付知は、朝晩すっかり涼しくなり、秋の訪れを感じさせる。
辺りを見渡すと、収穫時期を迎えた稲穂が黄金に輝いており、
稲刈り作業が見受けられるようになって来た。
収穫の秋・実りの秋だ!
今年は、たくさんの実を実らせており、こちらも豊作の様だ。
縄文時代から食べられていたと言われる 『栃の実』
持ち主に許可をいただき、少し拾わせていただいた。
栃の実はこのように厚い皮に覆われており、
この厚皮を割ると
栗に似た実があらわれる。
見た目では、煮たり焼いたりすれば美味しく食べられそうだが、
残念ながら、アクが強すぎてそのままでは食べられない。
アク抜きが重要だ!
しっかりアク抜きをし、もち米と混ぜ合わせて作る
『とち餅』 は風味豊かで格別だ。
道の駅などでも販売されている事もあるので、一度ご賞味いただきたい。
この栃の木の近くには、栗の木がある。
自然界にも生きるための知識継承があるのか、
はたまた自己経験なのかは分からないが、
栃の実はアクが強く美味しくないのを知っており、
実が落ちていても、一切目もくれない。
一方、栗の木は・・・
イガは痛くないのだろうか?
猿が木に登り、収穫するにはまだ早いが、
きれいに食べつくされ、イガだけが地面に落ちている。
持ち主の方も収穫を半ば諦めており、
『生きて行くためだから仕方がない。人に危害をあたえなければ良い』 と・・・。
こらから、『栗きんとん』を始め食欲をそそる魅力的な食べ物が多くなる。
自分自身も実りの秋とならないように注意しなくては。(笑)
早いもので、9月を迎えた。
話が少し戻るが、
駆け足で過ぎてしまった暑い夏を振り返ろうと思う。
今年の夏は天気に恵まれ、各キャンプ場とも盛況となった。
夏休みとなると、毎年お越しいただく方が多くなり、
元気な姿・子供の成長など、お会いするのが楽しい季節だ。
また、美味しいお土産をいただき、
心から感謝申し上げます。
こちらは、森林キャンプ場お風景だ。
こちらは、本谷オートキャンプ場。
こちらは、オートキャンプ場。
日差しは暑いが、
清流付知川の冷たさにビックリしながら
水遊びを楽しみ、自然を満喫いただけた事だろう。
ただ、中には天気の悪い時もある。
自然相手の業務となるので仕方がないが、
一時間の雨量が20㎜を超える異常な降り方の日がたびたびあり、
付知川はこのような流れになってしまった。
木材を市場に搬出する 『利用間伐』 や
木の成長を助けるため、劣性木を間引く 『保育間伐』 を実施ている他、
本格的な観光シーズンが始まる前に、
道路沿いの 『枯れ木伐採』 を中津川市役所より依頼された。
生活道路でもあるため、電線・電話線があり、
作業は難航したが、高所作業車を使い丁寧に実施。
枯れた木はいつ折れるかが解らない。まして不安定な場所での作業。
このように伐採する姿は、森林技術者の技量の高さを物語っている。
まさに匠だ。
付知の一部の地域には、
森林所有者が集まり自ら立ち上げた、『山林保護組合』 というものがある。
この山林保護組合は、森林所有者が費用を出し合い、
毎年、林道・作業道等の維持管理を行っている。
今年は、草刈りの他に排水路の掃除を行うとの事で、
森林組合としても何か手伝いをさせていただきたく、
保有しているミニバックホウ・ダンプを活用いただいた。
作業前は・・・
落ち葉や石で排水路が埋まり、
雨が降ってもうまく雨水が流れない状態だったが、
こんなにキレイに!!
維持管理の大切さを再認識した瞬間だった。
手を加え維持する事は大事だ。
手を加えることで、心もキレイになったような気がする。
この場で感じる風が、よりいっそう心地よく感じた。
9月を迎え、行事やイベントがたくさん開催される。
秋の訪れを感じに付知峡へ足を運んでみないかい。